お童頭に丸眼鏡で有名な藤田嗣治(1886-1968)の生涯と画をたどる展覧会です。
 27歳で初めてフランスに渡って以来、81年の生涯の半分近くを、フランスを中心とする異国で送った藤田の芸術は、まさに東と西の文化の上に誕生したものです。しかし、藤田自身は、二つの文化に引き裂かれる苦しみを味わいます。ール・ド・リの寵児として大成功を収めた後も繰り返される毀誉褒貶。戦中に描いた戦争画を巡る責任論。その結果としての、1949年の離フランス帰化、そしてリック入信という生涯は、芸術と人生の間にある、ぬきさしならぬ関係を、私たちに示唆します。
 本展は、画家の没後長らく遺族のものに保管され、フランス、ンス市に寄贈された800余点の中から選ばれた作品と、国内外の主要美術館および個人所蔵家からご拝借した120点を展示し、藤田の芸術の新たな解釈と理解を目指します。