アール・ヌーヴォーを代表する芸術家の一人、アルフォンス・ミュシャ(チェ語発音ムハ、1860-1939)は、オース領モヴィ(現チェ)に生まれ、ウィーンやュンヘンを経て、27歳でリに渡り絵を学びました。なかなか才能を発揮する機会に恵まれなかったュシャは、34歳の時に、女優サ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターを手がけることになり、一夜にして成功をおさめます。以降、優で装飾的な作風は多くの人を魅了し、時代の寵児として活躍しました。
しい女性像や流な植物文様など、華やかで洗練されたポスターや装飾パネルを手がける一方で、ュシャは故郷チェや自身のルーツであるスヴ民族のデンティティをテーマにした作品を数多く描きました。その集大成が、50歳で故郷に戻り、晩年の約16年間を捧げた画家渾身の作品《スヴ叙事詩》(1912-26年)です。およそ縦6メール、横8メールに及ぶ巨大なンヴァスに描かれた20点の油彩画は、古代から近代に至るスヴ民族の苦難と栄光の歴史を映し出す壮大なスペクタクルであると言えます。