世界を舞台に活躍する前衛芸術家、草間彌生(1929年-)。1950年代後半に単身ニューヨークに渡って以降、絵画、彫刻、インスタレーション、映像、さらには小説に至るまで、広範な活動を展開してきました。デビュー以来一貫して時代の最先端を走り続け、今なおその創作意欲はとどまるどころか、さらに加速しています。近年では欧米、中南米、アジア、そして日本など世界各地で大規模な個展を次々と成功させており、今や「日本が生み出した最も傑出したアーティスト」といっても過言ではないでしょう。本展では、2009年から草間が精力的に取り組んでいる大型の絵画シリーズ「わが永遠の魂」のうち日本初公開作品約130点を中心に据え、初期から現在に至る創作活動の全貌を約270点の作品によって総合的にご紹介します。
ウェブサイト:
http://kusama2017.jp
会期 | 会場 | 備考 |
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2017年02月22日〜2017年05月22日 | 国立新美術館 |
草間さんの作品は眺めていると、じわじわ内から力が湧き上がるかのような気持ちになります。発せられるパワーは形容しがたいです。キュートで優しくもあり、力強く突き放されるような強さもあり。雑誌をきっかけに知りましたが、生で見る前と後では印象がまるで違いました。
テレビでは見たことあるけど実際はどんなものを描いてるののか興味心身でした。比較的かわいい印象を持つものが多い中、間逆で毒々しいものも合ったりと飽きさせません。癖になるとはこのことですね。
草間彌生さんの作品が時代を追ってバランス良く展示されていて、過去の作品を見ながら草間さんの作品を初めてみたときの衝撃を思い出すような展示でした。
今回のメインである「わが永遠の魂」のシリーズは個人的には過去の作品ほど好きではなかったのですが、現在もこの巨大な作品を制作し続けていることの凄みを感じたし、「これまでの作品は”プロセス”」「もっと素晴らしい作品をつくりたい」という語りは重くて、今も闘いつづけてる人なんだなぁ…ということも感じられました。
会場の構成やオーディオガイドがユニークだったのも印象的でした。
会場に入ってすぐにメイン作品の大部屋&写真撮影OKコーナーとなっていて、入り口付近が大混雑!という状況が回避されていたし、しかも、一周してはじめの展示室に戻れるので、とにかく見たいシリーズの作品を真っ先に見られるのがとても良かったです。
また、オーディオガイドは草間さんのコメントや詩の朗読などもある上、作品ごとでなく部屋ごとの解説になってたので、1つの作品の前に人だかりができることなく解説が聞け、ゆったりと作品を楽しむことができました。
国立新美術館の外でもカボチャのオブジェや球のオブジェなど、まわりの風景を巻き込んださまざまな作品を楽しめるようになっていたのも面白かったです。
開幕直後の平日の朝に行ったところ、入場待ちはありませんでしたが物販は30分以上待ちの行列でした。図録だけなら地下のミュージアムショップで待ち時間なく購入できました。