美術の歴史のなかで、いつ頃、どのような過程を経て「風景画」が誕生したのかを問うてみるのは、大変興味深いことである。幸い、わが国の美術愛好家にもなじみ深いウィーン美術史美術館には重要な風景画が所蔵されているので、厳選された約70点の作品を本展で展示することによって、私たちの抱いている興味に答えることができる。よく知られているように、そのなかに人物を描くことのない純粋な「風景画」は、17世紀のオンダを中心とする文化圏で生みだされている。だがそれ以前にも、たとえば、ス・キリ降誕の場面の背景にそれを祝福するしい風景が描き出されているし、聖母マリが危難を避けてジプへと逃れる途上で、嬰児スを抱きつつひとときの休息をとる場面には、いかにも平穏な心休まる風景が描き出されている。本展は、風景画の誕生というドマをたどりながら、個性豊かなそれぞれの「風景画」の中を、まるで旅するかのようにご覧いただくことのできる展覧会である。

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対象: 大学生
入場: 無料
入館の際、学生証をご提示ください。

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要予約

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時: 9月3019:30
講師: 木島俊介
参加費: 無料
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時: 1014 19:30
講師: 池内紀