てすと
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ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 16世紀ネーデルラントの至宝 ― ボスを超えて ―
東京都美術館
[東京都]
2017年04月18日〜2017年07月02日
「バベルの塔」は壮大なテーマだけに、作品全体の世界観の大きさに目が行きがちですが、その中にはとんでもなく多くの登場人物が細密に描き込まれています。そして、その一人一人の人生のストーリーや、描かれた時代の社会背景のようなものまでが読み取れるようでとても面白かったです。
「バベルの塔」へたどり着くまでのいろいろな展示が、メインであるこの作品を理解するための伏線であったと最後にわかった時には、よく考えられた構成だなと思いました。
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坂 茂:プロジェクツ・イン・プログレス
TOTOギャラリー・間
[東京都]
2017年04月19日〜2017年07月16日
坂さんが未発表・進行中(ラ・セーヌ・ミュジカルは4月オープン)の建築設計のプロジェクトを、コンペ映像・4m模型など、迫力ある展示で紹介しています。
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メルセデス・ベンツ アート・スコープ2015-2017─漂泊する想像力
原美術館
[東京都]
2017年05月27日〜2017年08月27日
メルセデスの主催する、日-独のアーティストインレジデンスの成果展です。
泉太郎さん、メンヤ・ステヴェンソンさん、佐藤時啓さんの3人ともカメラを使うけど、「演技とリアルの狭間」を捕らえる泉太郎さん、「意図されていないパフォーマンス」を捕らえるメンヤ・ステヴェンソンさん、2次元の中に「奥行き」と「時間」を捕らえる佐藤時啓さん(佐藤さんは1993年のアートスコープでフランスに滞在)、三者三様で面白かったです。
特に泉太郎さんの作品は意味があるのかないのかわからないし、笑えるけど不気味だし、どこまでが演技でどこまでがリアルなのかもわからないし。”狐につままれる”ってこんな気分かな?なんだか全部騙されているようで解説に書いてあることすら「本当かな?」って思えてきてしまうような作品で印象的でした。
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大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで
東京都江戸東京博物館
[東京都]
2016年07月05日〜2016年08月28日
あべのハルカスの巡業のものを拝見しました。
水木しげる氏の偉業と影を表現しつつ、平安から江戸までも触れてくれていたのはとても嬉しかったです。
欲をいえばもっと中世をクローズアップして欲しかったなぁ 笑
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WOW Showcase -生活不必需品の必要性-
Eye of Gyre
[東京都]
2017年04月14日〜2017年06月27日
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ライゾマティクス創立10 周年記念展 「Rhizomatiks 10」
スパイラル
[東京都]
2017年04月19日〜2017年04月30日
スパイラルの長い廊下に、創立から10年の間に制作された膨大な数の作品の映像が展示されていたり、YCAMで行われた「border」のインスタレーションバージョンがHMDで体験できました!10年の間に作品が進化していく様子を見られるのも面白かったし、アートから演出、広告まで、多様な作品を改めて知ることができました。
面白かったのが、これまでのトライアル&エラーをまとめた映像集の「Rhizomatiks Trials and errors」。わくわくするような”Trials”から、「これ会社でやらかしたらめっちゃ怒られる!」みたいな”errors”まで、独創的なアイディアが生み出される過程の一部が見られたようで、なんだか嬉しかったです。
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篠田桃紅 昔日の彼方に
菊池寛実記念 智美術館
[東京都]
2017年03月29日〜2017年05月28日
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六本木開館10周年記念展 絵巻マニア列伝
サントリー美術館
[東京都]
2017年03月29日〜2017年05月14日
メインの写真にもなっている国宝の『玄奘三蔵絵巻』を目当てに行ってきました!
以前にもサントリー美術館では『玄奘三蔵絵巻』の展示を行っていましたが、少なくとも東京でこの絵巻を鑑賞できるのはここくらいしかないのではないでしょうか?
HPを見ますと、展示期間に「4月24日まで」とあり焦って観に行きましたが、よくよく問い合わせたところ、巻4の展示が24日までで、日をまたいで26日からは巻8を展示するそうです。
大学卒論のテーマが玄奘だった自分としては、両方鑑賞したい!という事で、また近々観に行く予定です(笑)
絵巻を主題とした展覧会自体珍しいと思いますので、内容的にもかなり楽しめました。
絵本や物語、もっと言ってしまえば、マンガを読むような感覚で、鑑賞し浸ることが出来ます。
歴史上にたくさんの「マニア」がいるのも分かります。
「らぶ、えまき!」な方だけでなく、老若男女問わず楽しめる展覧会だと思います。
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草間彌生 我が永遠の魂
国立新美術館
[東京都]
2017年02月22日〜2017年05月22日
草間さんの作品は眺めていると、じわじわ内から力が湧き上がるかのような気持ちになります。発せられるパワーは形容しがたいです。キュートで優しくもあり、力強く突き放されるような強さもあり。雑誌をきっかけに知りましたが、生で見る前と後では印象がまるで違いました。
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江戸と北京-18世紀の都市と暮らし-
東京都江戸東京博物館
[東京都]
2017年02月18日〜2017年04月09日
違う国の過去を比べているのが少し不思議でけど面白く感じられています。今までにない展示であると思うので興味をもたれたらぜひあしを運ぶべきですね。
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大英自然史博物館展
国立科学博物館
[東京都]
2017年03月18日〜2017年06月11日
混雑を心配していましたが、整理券制だったのでそれほど並ばずに入場でき、また入場制限のおかげで中では比較的ゆったり見られて良かったです。ダーウィンやロスチャイルドらの人物(コレクション)軸で展示されているので、普通の博物館と違って物語を読むような流れになっていたのがユニークでした。始祖鳥の化石やモアの骨格標本などに加えて、絶滅してしまった生物が生きている様子がCGで再現されたりしていたのも面白かったです。
ちなみに、この展示は国立科学博物館で開催されていて本当に良かったなぁと思える展示でした。「大英自然史博物館展」は”人物”軸のトピック的な展示が多いので、面白い!と思う展示があったらそのまま地球館の常設展に行くと、今度は”時代”や”属性”の軸でたくさんの標本と解説に出会えました!金・土曜日は午後8時まで開館しているので常設展と併せて楽しみたい展示です。
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パロディ、二重の声―日本の1970年代前後左右
東京ステーションギャラリー
[東京都]
2017年02月18日〜2017年04月16日
絵画作品や漫画、映画の”パロディ”が並ぶユニークな展覧会でした。
パロディって”元ネタ”分からないと楽しめないかも…と少し不安でしたが、今回の展示ではほとんどの作品に”元ネタ”の図版が紹介されていたのが嬉しかったです。
鈴木慶則さんの「高橋由一風鮭」という作品では、あれ?!何が違うんだっけ?と見返してしまい、”知っているつもり”で、いかにちゃんと作品を見ていなかったか…と皮肉られているような気分になりました。
一方で、やっぱり”パロディ”ってリアルタイムに見てこその面白さがあるんだろうなぁ…っていう印象も。今回の展示は1970年代前後を中心とていましたが、当時の雰囲気とか流行りものとかが分かったらもっと面白いんだろうなぁと感じました。パロディ作品で笑うためにはいろんな教養が必要ですね。
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Chim↑Pom展『The other side』
SNAC / 無人島プロダクション
[東京都]
2017年02月18日〜2017年04月09日
アメリカとメキシコの国境で”ボーダー”をテーマに行われた、Chim↑Pomの新しいプロジェクトについての展示です。
いくつかの映像から構成されていますが、その起点となる2015年の「KOYOTE」の中で、アメリカに入国できないエリィさんが言ってた”日本でもアメリカでも犯罪を犯したわけでもないのにどうして?!”みたいな言葉が印象的でした。国境のこんな理不尽なことがこれから特別なことじゃなくなるのかもしれない怖さを感じると同時に、でも、もし同じような立場の人が日本に入国しようとしていたらどうかと考えると複雑な気分で、”寛容”と”不安”の折り合いをつけることの難しさも感じました。
国境の問題は日本にいるとあまり感じることはありませんが、エリィさんのパフォーマンスを見ていると少し身近な問題として捉えられるような気がします。
また、現地で国境の壁を自宅の壁にしている家につくった「U.S.A Visitor Center」という作品は、2015年の「Non-Visitor Center」に続く”入れない場所”へのビジターセンターを作った作品で、ここからも”ボーダー”は決して国境だけにとどまらないことを想起させました。
一方で、重い問題を扱いながらも作品の中には子供の歓声や動物の声が入り混じり、作品はにテーマパークのようなユーモラスさもあり、決して重い気分だけで終わらない展示でした。
清澄白河では「MOTサテライト」も開催中なので、こちらも合わせてどうぞ。
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